映画の変化

                      010126M 菅原 径子

シネマコンプレックス

シネマコンプレックス(シネコン)とは、同一の建物または複合ビル内に複数のスクリーンを持ち、 入場券売場、売店、入口および映写室などを共有し、特定の上映系列に属さず、配給作品の選択が自由でかつ館内どのスクリーンでも上映可能であることを前提に配給を受ける映画館のことである。

 

「メリット」

@      複数の作品が同時上映でき、1作品の評判による興行収入の変動を小さくすることができる

A      席数の異なるスクリーンを観客数に応じて割り振ったり、人気作品の場合には複数スクリーンで同時上映もでき効率的である

B      単スクリーン館に比べ1スクリーン当たりの人件費、投資額を抑制できる

 

☆興行収入の内訳

映画を観る時に払うチケット代の合計である。そこから興行会社(映画館)が4050%取る。残った部分を一般に配給収入(配収)という。配収から配給会社が宣伝費、プリント代(フィルムを焼くのにかかる代金)をまず持っていく(これをトップオフという)。そこで残った部分が配給会社と製作会社にまわる。製作会社の取り分は興行収入の2025%前後である。

 

     シネマコンプレックスの影響

     普通の映画館の衰退

大型ショッピングセンター内にある「シネマコンプレックス」も多々あり、そちらに客足が流れ、普通の映画館がつぶれるという現象が各地で起こっている。

 

     映画館の灯火一つ秋田シネマ旭が閉館 郊外シネコンの影響で 東京朝刊2003.01.14

200112月、秋田市御所野の大型ショッピングセンター内に「シネマコンプレックス」が誕生して以来、客足が三割減少し経営が傾き始めた。支配人は「大きな駐車場があり。買い物もできるシネコンができたためお客さんの流れが変わってしまった」と指摘する。

133スクリーンを運営していた秋田シネマ旭が閉館した。

                                                                                    

     「前橋オリオン」今日閉館 複合型シネコンに押され、おしまれつつ・・・東京朝刊 2003.05.30

前橋市の中心商店街で映画ファンに親しまれてきた映画館「前橋オリオン」が今日30日閉館。同館を経営する野中興業は最盛期に早く20の映画館を経営していたが最近では複合型シネマコンプレックスに押され、高崎、桐生のオリオンを相次いで閉館したばかり。最後に残っていた前橋オリオンの閉館に伴い同社は映画事業から撤退する。

           (読売新聞データベースより)http://dbgwa.yomiuri.co.jp

 

映画とネット

 

    ネットによる映画配信

配給会社のホームページで予告編を観たり、キャストやあらすじを読むことができる。現在、ストリーミング形式で映画を配信しているサイトがあるがそのほとんどが無名の洋画か、日本のきわめてマイナーなインディーズ・ショートフィルムである。今年に入ってから、ADSL加入者数が急増するなど、ブロードバンドが現実のものとなりつつある。あとは、映画ソフトのほうがよりよい、より話題性の高いものを配信することができればネットで映画を観る、ということが普及していくはずだ。

 

http://theater.nifty.com/    シアター・アット・ニフティ

1本200円から500円くらい。

http://www.zaq.ne.jp/jmn/   jmnzaq

無料で映画を観ることができる。ただし、最初と途中でCMあり。

 

                    (変化する映画産業  吉川誠広)